女医

甲状腺の病気はホルモンの乱れが原因|早期発見が何より大切

体内で一番大きな内分泌腺

機能異常でおきる病気

病院

甲状腺の病気は他の病気と間違われて治療されていることが多く、よく調べると十数人に一人はかかっているといわれています。甲状腺の機能が亢進する病気の代表としてバセドウ病があります。この病気は女性が8割を占め、30歳代にピークを迎え50歳代には減っていきます。特徴的な症状は首の腫れ、眼球突出、頻脈です。自覚症状で多いのは動悸で、血圧は最高血圧が高く、最低血圧が低くなり差が大きくなるところが高血圧症との違いです。治療は甲状腺機能を抑える薬物療法となり、2〜3週間で動悸や息切れの改善がみられ、効果が遅い人でも2〜3ヵ月で病状が改善します。しかし少なくとも1〜2年は飲み続ける必要があります。機能が低下する代表的な病気に橋本病があります。これも女性が多く男性の20倍程となります。橋本病は自己免疫の作用でじわじわと甲状腺が傷つく病気で初期症状が乏しく、首の腫れを周囲に指摘されて発覚するケースもあります。症状が進行するとだるさや便秘、体重増加といった症状が現れてきます。治療はホルモンを補充することになります。

腫瘍をともなう病気

甲状腺にできるしこりには良性と悪性のしこりがあります。中高年の女性100人に5人ぐらいは甲状腺に腫瘍があるといわれています。腫瘍の半分以上は最大径10mm以下と小さく、すぐに命にかかわるようなものではありません。半年、1年と経過を観察してもほとんどの場合大きさはかわりません。悪性の場合でも甲状腺癌の85%を占める乳頭癌は早期発見できれば、ほぼ100%治るとされています。進行が早く転移しやすい癌の発症は1〜2%といわれ、ほとんどが進行がゆっくりで悪性度が低く、転移しにくいタイプで急激に悪化する心配はありません。たとえ癌を手術で取りきれない場合でも肺に転移がある場合でも5年生存率は60%近いとされています。